環境問題がテーマになっている楽曲&環境問題を彷彿とさせる楽曲

環境問題

近年ではApple MusicやSpotifyなどの楽曲サブスクリプションサービス(以下、サブスク)が世界的に普及し、今まで触れてこなかった未知の音楽にも気軽にアクセスできるようになりました。
これらのサブスクで聴くことができる楽曲の中には、環境問題を題材として扱っているものも多数あることをご存知でしょうか?

音楽を通して環境問題の深刻さに触れるのは、時にニュース記事や教材で学ぶよりも真摯に胸に迫ってくることがあります。
そこで今回は環境問題がテーマになっている楽曲、または環境問題を彷彿とさせる楽曲を皆さんにシェアしていきたいと思います。

国内の楽曲

言葉よりも…/作詞作曲:松井孝夫(合唱曲)

『言葉よりも…』は、『そのままの君で』や『流れゆく雲を見つめて』など数々の合唱曲を作曲してきた松井孝夫氏が、作詞作曲の両方を手掛けています。

この楽曲では、青い空も自然の中の生物たちも幼い頃はとても美しく生き生きとして見えたのに、時代が進むにつれ人間の手によってそれらが失われつつあることへの悲しみや戸惑いが歌われています。

しかし聴いていくうちに、この楽曲には悲しい思いだけではなく、「今ならまだ間に合う」「できることから行動していこう」といったような前向きで希望的なメッセージも含まれていることが分かります。
環境の変化を憂い、「美しい地球を守るために何ができるのか」という思いが純粋に綴られたこの楽曲は、中学生用の合唱課題として長年高い支持を得続けています。

空がこんなに青いとは/作詞:岩谷時子 作曲:野田暉行(合唱曲)

『空がこんなに青いとは』は、1970年の『第37回 NHK全国学校音楽コンクール 小学生の部』の課題曲として作られた合唱曲です。

この楽曲が生まれた背景には、1940年代~1960年代後期までに起こった高度経済成長の影響で拡大した環境汚染、及びそれが原因の公害病があると言われています。
当時を詳しく知らない方でも、「イタイイタイ病」「水俣病」「新潟水俣病」「四日市ぜんそく」といった「四大公害病」のことを耳にしたことのある方は多いのではないでしょうか。

当時、公害は多くの人々に甚大な健康被害を与えただけではなく、水銀やカドミウムの排出による深刻な水質汚染も招きました。
それだけではなく乱立した工場からのぼる煤煙(石炭などの燃料を燃やすことで発生する煙やすす)により、青いはずの空はいつも灰色で覆われていたそうです。

そのような時代背景を知った上でこの楽曲を聴くと、「空が青い」という一見何でもない日常の光景がどれほど貴重で尊く、また守るべき存在かということが分かります。
「公害病が流行ったのは過去の話」などと思わず、同じことを繰り返さないために現代を生きる私たちがすべきことは何なのか、この楽曲を聴きながら思いを馳せてみるのも良いかもしれません。

さよなら人類/たま

『さよなら人類』は、1989~1990年の間に放映されていた人気テレビ番組『三宅裕司のいかすバンド天国』への出演を気に一躍有名となったバンド「たま」による大ヒット曲です。
今回ご紹介している他の楽曲とは違い、環境問題をテーマにしたと明確に言われているわけではないものの、その独特な詞世界には、環境破壊や核戦争などを彷彿とさせるワードが多数詰め込まれています。

この楽曲がリリースされた1990年という年は前述した公害問題から20年弱しか経っておらず、またバブル最盛期でもあったことを考えると、希望の中に不安定さも含んだ混沌の時代だったことが想像できます。
また、環境問題への関心が世界的に高まったのもこの頃だと言われているため、『さよなら人類』は独特な世界観を持ちながらも、当時の世相をリアルに反映した楽曲でもあったのかもしれません。

海外の楽曲

マーシー・マーシー・ミー/マーヴィン・ゲイ

マーヴィン・ゲイの代表曲と言えばホワッツ・ゴー・イン・オン』を真っ先に思い浮かべる方が多いかもしれませんが、ここでご紹介する『マーシー・マーシー・ミー』も非常に有名かつ人気のある楽曲となっています。
正式なタイトルが“Mercy Mercy me(The Ecology)”となっていることからも分かる通り、この楽曲では環境問題が明確なテーマとして据えられています。
水質汚染や放射能被害などの環境問題を訴える力強いメッセージが、マーヴィン・ゲイの優しくもソウルフルな声によって歌われています。

前章でも少し触れましたが、環境問題が世界的な課題として取り上げられるようになったのは1985~1990年頃だと言われています。
しかしこの楽曲はそれよりも15~20年程前にリリースされており、いかにマーヴィン・ゲイがいち早くグローバルな視点で世界中の問題を捉えていたかが分かります。

この楽曲が収録された1971年リリースのアルバムホワッツ・ゴー・イン・オン』の中には、他にもさまざまな社会問題をテーマにしたメッセージソングが多数収録されています。
アルバム全編を通して聴いた後には、環境問題に限らず世界で起こっている出来事に対して「もう少し関心を持ってみよう」と思うようになっているかもしれません。

アース・ソング/マイケル・ジャクソン

言わずと知れた「キング・オブ・ポップ」であるマイケル・ジャクソンは、環境問題に強い関心を持っていたことでも知られています。
中でも1995年にリリースされたアルバム『ヒストリー』に収録されたこの楽曲は、深刻化する環境問題にダイレクトに斬り込んだ壮大な作品となっています。

そして、楽曲のみならずミュージックビデオ(以下、MV)にも凝ることで有名だったマイケルですが、『アース・ソング』のMVもまた非常に深い内容となっています。
密漁、紛争、森林破壊、海洋汚染など、世界で起こっている深刻な出来事の実際の映像を扱ったMVは、当時大きな話題を呼びました。
何よりマイケル自身、この曲には強い思い入れを抱いていたと言われています。
彼の没後に公開された映画『THIS IS IT』にも、亡くなる前日にこの楽曲をリハーサルで歌った様子が記録されています。

亡くなる直前まで、壊れゆく地球環境に強い危機感を抱いていたマイケル。
その思いを無駄にしないためには彼の曲を聴き続け、一人一人が「環境問題解決のために自分にできることは何だろう」と考えることが大切なのではないでしょうか。

アース/リル・ディッキー

アメリカ出身のラッパー兼コメディアンであるリル・ディッキーが、2019年の「国際母なる地球デー」に発表したこの楽曲は、今回ご紹介してきた中では最も新しい環境問題提起ソングとなっています。

この楽曲には総勢30組のシンガー、コメディアン、NBA選手らが参加しており、その中にはジャスティン・ビーバー、アリアナ・グランデ、エド・シーランといったワールドクラスのアーティストも多数含まれています。

先にご紹介した『マーシー・マーシー・ミー』や『アース・ソング』の2曲では、環境問題への危惧を比較的重い歌詞に乗せて歌っていますが、『アース』では参加アーティストそれぞれが「地球に暮らす動物や植物」という設定のもと、地球を愛する気持ちや国境を越えて協力することの大切さを明るくポップに歌い上げています。
また、歌詞に沿った動物たちや地球の景色が登場するアニメーション形式のMVは、小さな子供でも楽しく観られる作りになっています(歌詞には少々刺激的な部分もありますが…)。

そしてこの楽曲はチャリティーソングとなっており、サブスクの再生数やCDのセールスで出た売り上げは、MVにも登場している俳優のレオナルド・ディカプリオが選別した非営利団体に全額寄付されています。
レオナルド・ディカプリオが行っている環境保護活動については当コラム内の別記事にて詳しく述べていますので、気になった方は是非そちらもチェックしてみてくださいね。

まとめ

今回は時代や国内外を問わず、環境問題に関する深いメッセージ性を持った楽曲をご紹介してきましたが、「聴いてみたい!」と思える楽曲はありましたか?
もし気になった楽曲があれば、是非お手持ちのスマートフォンに入っている音楽サブスクアプリで検索してみてくださいね。

環境問題
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