Netflixで観られる!環境ドキュメンタリー映画4選

カルチャー&ライフ

突然ですが、皆さんは映画はお好きですか?
「好き」と答えた場合、お好きなジャンルは何ですか?

一口に映画と言っても、アクション、ラブロマンス、コメディ…等々、そのジャンルは多岐に渡りますが、実は世の中には環境問題を題材にした映画、通称「環境映画」というジャンルもあります。
近年ではオンライン動画配信サービスも充実しているため、レンタルDVDショップに行かずとも、気軽に様々な環境映画が観られる時代となっています。

環境映画の中でも、特にお勧めなのは現実で起こっている問題に迫った「環境ドキュメンタリー映画」です。
今回は、動画配信業界の最大手であるNetflixから4つの環境ドキュメンタリー映画を厳選し、皆さんにシェアしていきたいと思います。

Cowspiracy:サステナビリティ(持続可能性)の秘密(2014)

この作品には、かねてより積極的に環境問題の解決に取り組み、『地球が壊れる前に』や『アイボリー・ゲーム』(どちらも2016年公開)などの環境映画も多数製作してきたレオナルド・ディカプリオが、エグゼクティブプロデューサーとして関わっています。

監督兼出演者のキップは、長年環境問題に関心を持ち続け、「ゴミの分別は最大限細かく行う」「移動手段はCO2を排出しない自転車のみにする」など、地球環境を少しでも改善するべく、生活スタイルを徹底していました。
しかし、どれだけ自分を含めた多くの人がこのような生活を送っても、一向に地球環境が良くならないことにキップは疑問を抱き始めます。
様々な環境保全団体の活動を調べた結果、キップはどの団体も「畜産業が環境破壊に与える影響」については触れていないことに気付き、彼はその先に潜む闇を徹底的に探っていくことになります。

この映画では、「畜産業や漁業こそが生態系を崩し、結果的に環境汚染を深刻化させている」という、キップの一貫した考えが語られています。
とはいえ、すべての人類がビーガンになることは現実的に考えて難しいですし、何よりこのようなキップの考え方は、人によっては極端に感じられるでしょう。
しかしながら、今までにない視点から環境問題に切り込んだこの作品は、観る者に新たな環境意識を芽生えさせると共に、「自分が環境のためにできる持続可能な取り組みは何か」ということについて考えるきっかけにもなってくれます。

Seaspiracy:偽りのサステイナブル漁業(2021)

この作品は、『Cowspiracy:サステナビリティ(持続可能性)の秘密』で監督を務めたキップが、プロデューサーとして製作に携わった作品です。

監督兼出演者のアリ・タブリージーは、物心ついた頃から海に魅了され、番組制作者としての経験を積んだ後、22歳にして念願だった自身の海洋番組制作に着手しました。
当初は海の神秘や謎を番組のテーマにしようとしたアリですが、その思いは早くも崩れ去ります。

番組制作に向けた情報収集の中で彼が目にしたのは、海洋プラスチックを飲み込んだことでビーチに打ち上げられた、大量のイルカやクジラの姿でした。
それ以来、彼は海洋プラスチック削減に向けて熱心に活動するようになりますが、次第に海洋環境破壊の要因はプラスチックだけでなく、乱獲、混獲、捕鯨などを行う漁業にもあるのではないかと疑問を抱き始めます。

作中には、世界で数少ないイルカ漁を行っている地域として、日本の和歌山県・太地町が登場します。
日本に暮らしていても知る機会の少ないイルカ漁の実態には、衝撃とともに大きなショックを受けずにはいられません。
また、世界的に有名な「サスティナブルな漁業認証マーク」が、実際には何の保証もないことも明らかにされています。

伝統文化、商業価値、自然環境、守られるべきなのは一体どれなのか。
サスティナブルな漁業とは果たして存在するのか。
少し過剰な演出や偏った視点も見受けられるものの、海洋環境について一度じっくり考えるきっかけを与えてくれる作品です。

チェイシング・コーラル‐消えゆく珊瑚礁‐(2017)

この作品は、気候変動の影響を受けて、世界的に数が減少している珊瑚礁に焦点を当てたものとなっています。

広告代理店に勤めていたリチャード・ビバースは、少年期より趣味でダイビングを行っていましたが、ある日水中に潜ると、以前はよく見かけていた生物が姿を消していることに気付きました。
「海に異変が起こっているのでは」と疑問を抱いた彼は、その実態を探るべく水中写真家に転身します。
そして活動を続ける中で、彼は海洋生物が減少しているのは、「海のオアシス」と呼ばれている珊瑚礁の減少が原因であることを知っていきます。

映像中に出てくる海洋生物学者のフィル・ダスタン博士によると、フロリダ州に位置するフロリダキーズ列島における珊瑚礁の数は、
撮影当時の時点で1975年に比べ、なんと8~9割も減少してしまったそうです。
そして、この問題はフロリダキーズに留まらず、今や世界中で5割ほどの珊瑚礁が死滅しつつあるという事実も判明していきます。

この作品では、元広告屋であるリチャードの手腕によって、科学者や学者とは全く異なる観点から珊瑚礁減少の実態が紡ぎ出されています。
気候変動が海洋生物に与える影響を多くの人々に伝えるべく、珊瑚礁が死滅していく過程を記録しようと奮闘するリチャードらの姿は、観る者の心を強く打つことでしょう。
何より、実際に記録された死にゆく珊瑚礁の姿には、深い悲しみを覚えてしまうかもしれませんが、その「悲しみ」を実感することこそ、私たちにできる環境問題解決への第一歩なのではないでしょうか。

ブルー・ワールド:命の水を求めて(2019)

人口増加、インフラの老朽化、水質汚染等によって、世界は今深刻な水問題に直面しています。
これが地球規模の問題であることは間違いないのですが、実際には各都市や町によって、その事情は全く異なります。
アメリカ史上最悪と言われる水質汚染公害が起こったミシシッピ川フリント、慢性的な水不足によって遠く離れた川や井戸から水を汲むしかないケニアやザンビアの村。
この作品は、このような世界各国の水問題と、それを解決すべく行動する人々の様子を映しています。

Valéria Rodrigues ValériaによるPixabayからの画像

空気中から水を取り出す装置、少額のローンで家庭内に浄水器を設置できるシステムなど、作中には様々な革新的技術が登場します。
また、これらの活動に取り組む顔ぶれの中には、俳優のマッド・デイモン、ウィル・スミスの息子であり俳優でラッパーのジェイデン・スミス等もいます。
特にマット・デイモンは、2009年に共同創設者の一人として非営利団体「water.org」を設立して以降、水の問題解決に熱心に取り組んでいることで知られています。

水質においては世界トップレベルの安全性を誇っている日本も、近年では水道インフラの老朽化が問題になっています。
この作品は、世界の水問題はもちろん、身近な水問題について考えるきっかけも与えてくれます。

まとめ

今回は、Netflixで観られる環境ドキュメンタリー映画を4作品に絞って紹介しました。
ここでは紹介しきれなかったものの、Netflixにはまだまだ沢山の環境ドキュメンタリー映画があります。
環境問題をテーマに据えた作品がこんなにもあるということは、環境問題が決してフィクションではなく、今も進行し続けているノンフィクションであることを物語っています。
Netflixは魅力的な作品で溢れていますが、時にはこういった環境ドキュメンタリーを鑑賞し、地球の未来について想い馳せてみてはいかがでしょうか。

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