身近な場所から世界まで!世の中をより良くする取り組み「ソーシャルグッド」とは

SDGs

近年ではアメリカやヨーロッパを中心に、「ソーシャルグッド」と呼ばれる活動が注目されています。

ソーシャルグッドは日本語で「社会に良いこと」という意味で、企業や民間の人々によってさまざまな形で取り組まれています。
この動きは、2016年にSDGsが国連で採択され、世界的に持続可能な未来を目指す風潮が強くなってきたことで、より一層高まっています。

今回は、ソーシャルグッドとは具体的にどんな取り組みを指すのか、そして企業だけでなく、私たちでも気軽に取り組める身近なソーシャルグッドとは何かについて考えていきたいと思います。

ソーシャルグッドとは?

ソーシャルグッド(英語:Social Good)とは、「地球環境や地域のコミュニティなど、社会ひいては世界に対して良いインパクトを与える活動や製品、またそれらを支援する姿勢の総称」です。

具体的には、以下のような取り組みのことを指します。

・NGOなどを通じて、発展途上国の子どもたちの教育機会を支援する
・水資源不足に苦しむ地域に井戸や衛生設備を建設する
・ハンディキャップをもつ人々の雇用機会を増やす

また、ボランティアとしてだけでなく、ビジネスの一部またはすべてを通した活動として行われるのもソーシャルグッドの特徴です。

2010年代に生まれたソーシャルグッドという概念は、はじめはアメリカやヨーロッパを中心に注目されていましたが、今や全世界でその重要性が説かれ始めています。

また、はじめは企業が中心的に取り組んでいましたが、次第に消費者側にもサステナブルでエシカルな製品やサービスが提供されるようになったことで、消費者側にもソーシャルグッドな「モノ」や「コト」に触れる機会が増えました。

世界で行われているソーシャルグッドな取り組み

ソーシャルグッドに込められた意味、そしてソーシャルグッドが広がっている背景を知ったところで、次は実際に世界で行われているソーシャルグッドな取り組みについて見ていきましょう。

「ゴミ諸島を本当の国に!」キャンペーン

2017年6月8日。
「ワールドオーシャンズディ」のこの日、「ある島を国として公式に認めて欲しい」という要請が国連に提出されました。

太平洋上に浮かぶその島は「ゴミ諸島(Trash Isles)」と呼ばれており、その名の通り海に捨てられたプラスチックが集まり島のようになったものです。
プラスチックが捨てられるたびに「ゴミ諸島」はどんどん拡大し、その総面積はもはやフランスの国土に匹敵するまでになりました。

しかし、この現状を見てもなお各国の政府は見て見ぬふりを続けていました。
そこで海洋環境保護団体は、「フランスの国土と同じならゴミ諸島を国として認めて!」と国連に要請することで、海に廃棄されるプラスチックゴミ問題の深刻さを世界に周知し、国際社会を動かそうという大胆なPRに出ました。

この狙い通り、その話題のニュース性やユニークさにメディアはこぞって注目し、CNNやナショナルジオグラフィックをはじめとした世界的メディアが報道しました。
また、PRのためにつくられた動画は5000万回以上視聴され、SNS上での「いいね!」やシェア数は70万回以上にのぼりました。

このように、ゴミ諸島キャンペーンは大きく評価され、PR2018年に開催された世界最大級の広告賞であるカンヌ・ライオンズでは、PR部門でグランプリを受賞しました。

アイスバケツチャレンジ

2014年にSNS上で大きな話題を呼んだアイスバケツチャレンジは、ALS(筋萎縮性側索硬化症)という難病の研究を支援するため、Facebookを通して行われた運動です。
参加者はバケツに入った氷水を頭から被ってその様子をSNSなどにアップするか、または100ドルをALS協会に寄付するルールです。

この運動には、スティーブン・スピルバーグ、トム・クルーズ、ビル・ゲイツなどの著名人も多く参加し、さらに世界中の約3000万人のFacebookユーザーを巻き込んだ結果、たった3週間で1330万ドル(約14億円)もの額を集めることに成功しました。
これは、前年の同時期と比較して約400倍もの額だったそうです。

アイスバケツチャレンジに派生して、水資源不足に苦しむ南アジアでは、氷水をかぶる代わりにバケツ一杯分の米を集め、必要としている人に寄付する運動「ライス・バケツ・チャレンジ」や、災害で家を失った人にバケツ1杯の物資を支援する「フィル・ザ・バケツ・チャレンジ」が行われました。
一方で、キャンペーンが広まるにつれて本来の目的ではなく、パフォーマンスの奇抜さを競う参加者が増え、その結果事故を招いたケースもあります。
また当時、「寄付は必要だが氷水を被る必要はあるのか」という声も多く上がりました。

企業によるソーシャルグッドな取り組み

ここからは、ソーシャルグッドな取り組みを行う企業について見ていきましょう。

Airbnb

アメリカ発の民泊サービス「Airbnb」は、何らかの理由で居住地を失った人や難民を一時的に無償で受け入れる「Airbnbオープンホーム」というサービスを、NPOの協力のもと立ち上げています。

このサービスのおかげで、現在に至るまで通算50,000人を超えるゲストが休息できる場所を見つけられているそうです。
Airbnbのこの事業は、従来提供しているサービスを工夫して、ソーシャルグッドに取り組んでいる良い例と言えるでしょう。

SOCIAL GOOD ROASTERS

東京都神保町にある「SOCIAL GOOD ROASTERS(ソーシャルグッドロースターズ)」は、ハンディキャップがあるバリスタや焙煎士が活躍するロースタリーカフェ併設の福祉施設です。

ソーシャルグッドロースターズでは、経費を除いた利益のすべてがハンディキャップを持つ従業員の給与として支払われます。
「Leave No One Behind(誰一人、取り残さない)」というビジョンを掲げ、お客様に美味しいコーヒーを提供しながら、スタッフ一人一人の持続可能な働き方を支援しています。

BIG ISSUE

「THE BIG ISSUE(ビッグイシュー)」は、ホームレスの人々や生活困窮者に仕事を提供する自立支援事業です。
1991年にイギリスで生まれ、日本では2003年から実施されています。

ビッグイシュー日本における販売の仕組みは、定価450円の雑誌『ビッグイシュー日本版』を販売者(ホームレスの人々)が路上で売り、そのうち230円が彼らの収入になるというものです。

2021年現在、ビッグイシュー日本版は106人が販売し、これまでの登録者数は延べ1,941人、卒業者は205人となっています。
卒業者の多くは、会社の事務、大学の用務員、スーパーの店員など新たな職を見つけ、路上生活から立ち直っています。

私たちにできるソーシャルグッドな取り組みとは

ここまでは、企業や団体によるソーシャルグッドな取り組みを紹介してきました。
ここからは、私たちにもできるソーシャルグッドな取り組みや心掛けについて考えていきましょう。

さまざまな社会問題に関心を持つ

ソーシャルグッドなメッセージを発信する広告やメディアが増えている昨今では、それらに関心を持つだけでも十分ソーシャルグッドな行動です。環境問題、多様性、ジェンダー格差、貧困問題など、まずはさまざまな社会問題に意識を向けることから始めてみましょう。

ソーシャルグッドな企業から消費するよう心掛ける

ソーシャルグッドなサービスや製品を提供している企業から消費することも、私たちにできる取り組みの一つです。 一人一人がソーシャルグッドな企業から消費する意識を持てば、ソーシャルグッドな企業が今以上に増えていくことでしょう。

ソーシャルグッドな企業や団体に寄付する

社会問題を解決しようと活動している企業や団体に寄付することも、立派なソーシャルグッド行動です。
動物愛護、自然保護、子ども支援など、自分が関心を持つ社会問題が一つでもある場合は、それに関する取り組みを行っている企業や団体があれば、無理のない範囲で寄付してみてはいかがでしょうか。

まとめ

企業から個人まで、さまざまな形でソーシャルグッドに取り組めることが分かりましたね。
一人がソーシャルグッドな取り組みを行えば、周りにもその取り組みが広がり、やがて「誰にとっても良い社会」の実現につながることでしょう。

参考URL:ソーシャルグッド(Social Good)とは・意味
参考URL:ソーシャルグッドとは?日本企業経営に求められる概念とその成功例

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