テレビ・ラジオ局によるSDGs(主に環境保全活動)への取り組みをチェック!

SDGs

世界的にCO2削減や脱炭素化が叫ばれる近年では、様々な業界が再エネ事業をはじめとしたSDGs推進活動に参入することも、珍しいことではなくなりつつあります。
そして、それはテレビ番組やラジオ番組の制作元である放送業界も例外ではありません。
様々な放送局の取り組みを知ることは、SDGsに向き合うことの重要性を私たちがより身近に感じられるきっかけとなるかもしれません。
今回は、SDGsの中でも特に再エネ利用をはじめとした環境保全活動に積極的に取り組んでいる放送局や、実際の取り組み内容などについて紹介していきたいと思います。

TBSラジオ

TBSラジオは、数ある放送局の中でも特に具体的かつ積極的に再エネの導入に取り組んでいます。

TBSラジオが初めて環境問題に対するアクションを起こしたのは、今から約20年前の2002年のことです。
この年から、TBSラジオはリスナーに「今日よりちょっといい明日」を想像してもらうためのキャンペーンを長きに渡り行ってきました。

また2018年12月8日0時より、TBSラジオはAM波の基幹送信所である埼玉県・戸田市の戸田送信所で使用する電力の100%を再生可能エネルギーに切り替えています。 この電力は、新潟県上越市の水力発電所をはじめとした再エネ発電システムから供給されています。
再エネ100%への切り替え後は、年間で約600トンものCO2削減に成功していることが分かっています。

テレビ朝日

テレビ朝日では、社内の照明のLED化、クールビズの導入、窓フィルムの導入およびそれに伴う冷暖房の制限、都条例に対応した本社の緑化活動など、全社を挙げてCO2削減に向けた取り組みを行っています。
また再エネ導入にも積極的な姿勢を示しており、連結子会社のシンエイ動画では屋上にソーラーパネルを設置し、使用電力の一部を自給自足しています。

CO2削減や再エネ導入に限らず、水やガスなどのエネルギー資源の節約にも力を入れています。
具体例として、2013年に竣工したEXタワーや2017年にオープンした若葉台メディアセンターでは、計画的に省エネ設備が導入されています。

また、テレビ朝日はリサイクル活動も活発に行っており、生活ゴミのリサイクルの他に、1998年12月からは放送に使用した廃棄テープのリサイクル活動も行っています。
テープリサイクル置場に集積された廃棄テープは月1回のペースで回収され、1日に約400~600本が分解・分類されています。
その後部品ごと(約50種類)に分類された各パーツは、リサイクル資源として建築資材などに活用されています。

フジテレビ

フジテレビでは、2007年に環境行動を起こすための指針となる「お台場議定書」と呼ばれる計画が立ち上げられています。
その計画内容は、以下になります。

一緒にエコ考えよう

フジテレビは、テレビ番組や各種イベントなど通じて地球環境の保全や身近なエコ活動について情報の提供を行い、地球環境の重要性、緊急性について一緒に考えていきます。

②一緒にエコしよう
フジテレビは、日々の企業活動で環境負荷の小さな放送設備、機材の導入、ごみ分別の徹底、リサイクルの推進、グリーン調達の促進や省エネルギー、省資源などのエコ活動に一緒に取り組んでいきます。


③一緒にエコ考えよう
フジテレビは、温室効果ガス削減やごみ分別などについて、目標を定めて活動し、その結果を公表します。さらに、世界の環境活動などの情報を提供し、地球環境保全の成果を一緒に確認するとともに、継続してエコ活動を進めていきます。

(引用:https://www.fujitv.co.jp/csr/corporate/protocol.html

このお台場議定書に基づき、現在フジテレビでは全社を挙げた省エネ対策、清掃ボランティア、花や草といった自然を増やすための緑化活動などに力が入れられています。
また、これらの活動を通して東京臨海副都心エリアの活性化をはかることも目標となっており、2011年からは毎年12~1月頃に東京テレポート駅周辺にチューリップの球根を植える活動が行われています。
2020年12月に植えられた球根の数は、新型コロナウイルスの影響もあり1万3000球と少な目でしたが、過去にはなんと8万球もの球根が植えられたこともあったそうです。

NHK

NHK放送センター

NHKでは、2021年1月よりSDGsキャンペーン「未来へ17アクション」が始まっています。
このキャンペーンでは、SDGsの重要性にしっかり向き合い、持続可能かつ多様性に富んだ社会の実現を目指すための様々なアクションを起こすきっかけづくりを行うことが目標に掲げられています。
キャンペーンのテーマソングは、過去にNHKで放送されていた環境について考える番組「地球だい好き 環境新時代」でもテーマソングを担当した山下達郎さんが手掛けています。
キャンペーン開始後は番組、デジタル展開、イベントなどを通して、様々な角度から「持続可能な未来」について考えるきっかけを発信していくとされています。

北海道放送

北海道放送は、知床をはじめとした豊かな自然に恵まれた北海道の美しさを守り、やがて未来にもつなげていくという目標のもと、2012年に「環境自主行動計画」を策定しています。
この計画では、SDGs推進、環境に配慮した社会の構築、気候変動対策などについて、テレビ視聴者やラジオリスナーに情報発信し、普及および啓発活動を行っていくことが目指されています。

具体的には、放送およびコンテンツ制作に関する省エネおよび省資源の促進、番組セットを含むスタジオ設備や放送機器の省エネおよび省資源を促進することに力が入れられています。
放送、キャンペーン、イベントなどを通じて、環境行動目標に基づいた情報発信を行う普及・啓発活動も積極的に行われています。

また北海道放送では、2030年度までに放送に関するCO2の排出原単位を2012年度比で10%削減することを目標に掲げ、早くも2019年にマイナス11.2%を達成しています。

琉球放送

北海道と同じく豊かな自然に恵まれた沖縄の放送局・琉球放送も、2004年度に環境自主行動計画を策定しています。
この計画に基づき、琉球放送ではクールビズおよびウォームビズの実施による消費電力の削減、節水、リサイクル活動などが行われています。

tbc東北放送

tbc東北放送の本社には、消費電力削減を実現するための省エネ設備が導入されており、また災害時でも放送業務を継続するための「制振(制震)構造」も採用されています。
その他、電力を自給自足するための自家発電システム、断水対策としての雨水濾過装置の導入など、万全な災害対策が施された放送局として設備を整えています。

八木山の自然に囲まれた場所に位置するtbc東北放送は、別名『杜の中の放送局』とも呼ばれており、その名の通り自然環境に寄り添った情報発信を長年継続しています。
2011年3月11日の東日本大震災以降は、東北の自然の美しさとともに自然災害に備える重要性、何より東日本大震災を風化させないための情報発信に、より力が入れられています。

テレビ新広島

2021年2月に稼働し、同年9月にオープン予定のテレビ新広島新社屋は、広島市の建築環境総合性能評価システムにおいてAクラスを取得しています。
高評価の理由としては耐用性の高さや、地球温暖化対策として空冷ヒートポンプパッケージに高効率型を採用した環境性能の高さが挙げられています。
また、テレビ新広島では年に4回、社員や関連会社の有志たちによって休憩時に社屋周辺のごみ拾いが行われています。
この活動は10年以上続いており、2019年1月には広島市から環境美化功労者表彰を受けています。

まとめ

私たちが普段何気なく観たり聞いたりしていた番組の製作元である放送局が今回紹介したような幅広い環境保全活動を行っていたことは、まだまだあまり知られていないかもしれません。
各放送局の番組を今度チェックする際は、環境保全をはじめとしたSDGsに関する情報発信がされているか、いつもより気にしながらチェックしてみてはいかがでしょうか。

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