太陽光発電システムから騒音がする!?原因はなんと○○にあり!

太陽光発電

「太陽光発電システムを設置したはいいけど、システムのどこかから変な音が聞こえる…」
設置者の方から、時々このようなお問い合わせをいただくことがあります。
この変な音は、全く気にならない方もいれば敏感に察知してしまう方もいるようで、もし後者だった場合は何をしていても音が気になってしまい、ストレスを抱えてしまうかもしれません。
本来リラックスする場所である住宅内で騒音に悩まされるのは、できれば避けたいところですよね。

この問題を解決するためには、騒音の発生源を突き止め、できるだけその騒音に振り回されないための対策を見つけることが必要です。
なるべく心穏やかに過ごすためにも、その原因をしっかり探っていきましょう。

太陽光発電システムが発する騒音の原因

騒音源はなんとパワコン!?

太陽光発電システムを設置すると決めたら、同時に設置する必要が生じるのがパワーコンディショナー(通称パワコン)です。
一般的に、太陽光で発電した電気は「直流電力」と呼ばれ、私たちが普段生活の中で使っている電気は「交流電力」と呼ばれています。
直流電力はそのままでは使用できないため交流電気に変換する必要があるのですが、この変換の役目を担うのがパワコンです。
つまり、パワコンは太陽光発電システムの根幹を支える存在だと言えます。

しかしパワコンは起動時や稼働中に高い音を発することがあり、人によってはそれが耳障りに感じてしまう場合があります。
では、この高い音とは一体何なのでしょうか?
次は、その正体について探っていきましょう。

パワコンが発する音の正体は「モスキート音」

パワコンが稼働中に発する音には、大きく分けて2つあります。
1つはスイッチの切り替え音、もう1つは「モスキート音」という高音です。
この2つのうち、パワコンから発する不快な音はモスキート音である場合が殆どです。

モスキート音とは17000ヘルツ前後の高周波数のことで、蚊(英語でモスキート)が飛んでいる時の羽音に似ていることからその名で呼ばれるようになりました。
その名の通り、聞いていてあまり心地の良い音ではありません。
モスキート音を聞いた場合、人によっては頭痛やめまいを起こしてしまうこともあります。

また、モスキート音は中高年層には聞き取りづらく若年層ほど敏感に聞き取ると言われているため、「若者が店の前でたむろしていて迷惑」という理由で意図的にこの音を流す装置を設置している施設もあります。
パワコンの場合、電力変換時に若干のモスキート音を発すると言われており、それを不快に感じてしまう方が少なからずいるのも事実です。

夏の夜、眠ろうとしていると蚊が顔の周りを飛び回り、その羽音を不快に感じたことのある方も多いのではないでしょうか。
しかし蚊は気づいたときに追い払うことができますが、パワコンは常時設置している機器な上に簡単に移動させられるわけではないので、一度気になってしまうと厄介ですよね。

当社の調査の結果、モスキート音に悩まされている設置者の方の多くは、リビングやベッドルームの近くにパワコンを設置されたことが分かっています。
もし屋内モデルのパワコンを設置する際に音が気になる場合は、玄関や廊下などなるべく常時人のいない空間に設置されることをお勧めいたします。

こんな音がしたら故障かも

「騒音の主な原因はモスキート音」とお話しましたが、稀にそれとはまったく異なる「ブーン」という音を発する場合もあります。
モスキート音は不快ではあるものの、故障とは関係ない場合が多いですが、ブーンという音がした場合は、パワコン内のモーターが故障している可能性が高いです。

また落雷があった次の日、屋外に設置していたパワコンの様子を見ると、「キュルキュルキュル」という異音が聞こえてきたというケースもあります。
パワコンはソーラーパネルのような落雷対策を施されているわけではない上に、直接電流や電圧をコントロールするため、落雷の影響で不具合が出る可能性もゼロではありません。

パワコンが故障してしまうと、せっかく太陽光発電システムで発電した電気が使えず無駄になってしまいます。
「昨日まで何ともなかったのに、急に変な音がするようになった…」などの違和感を覚えた場合は、なるべくお早めに当社あるいはメーカーまでご連絡ください。

ちなみに屋外モデルのパワコンの場合、排熱ファンが回ることによって音が発生する場合がありますが、これもモスキート音と同様に故障由来の音ではないため、安心してお使いください。

騒音対策について

騒音問題が発生した場合、メーカーは対応してくれる?

モスキート音の発生は製造時の不具合とは違い、その構造上ある程度の発生は致し方ない部分があります。
そのため、たとえ保証期間内であろうとモスキート音を完全に消すための工事などは難しいと言えるでしょう。
騒音の経緯や程度によっては、交渉次第で設置場所の移動または補修が可能な場合もあります。

しかしパワコン設置は決して簡易的な作業ではないため、なるべくこのような事態は避けたいというのが多くの方の本音ではないでしょうか。
騒音に悩まされないためには、屋内外問わずパワコン設置に最適な場所をしっかり事前確認しておくことが大切です。
また、当社の方でもご質問いただいた際は真摯にご対応いたしますので、パワコンに関して疑問点があった場合はどうぞお気軽にご相談ください。

騒音による近隣トラブルの可能性

パワコンがモスキート音を発することは事実ですが、この音量自体は「室外機が発する音と同じ程度」と言われているため、広範囲に響くような騒音とは違います。
しかし、周りに建物が少ない閑静な地域で屋外型パワコンを設置した場合、「騒音がする」と感じた近隣の方とトラブルになってしまう可能性があります。
最もモスキート音を感知しやすい小さなお子様のいる集合住宅地などの場合も、同じことが言えます。

もし上記のような地域にお住いで屋外型パワコンの設置をお考えの場合は、その旨を事前に近隣住民の方に伝えておくことで、トラブルの未然防止に繋がるケースもあります。
それでも苦情が来てしまうなどのトラブルが発生した場合は、パワコン専用の防音パネル、または防音ボックスなどを導入し対策を取ることが大切です。
「太陽光発電システムを設置したことで地域の方々と険悪になってしまった…」という事態を避けるためにも、自分達の暮らしだけでなく周囲にも気遣った設置環境を整えることが肝要と言えるでしょう。

どうしても気になる場合は静音性の高いパワコンを選ぶと吉!

近年では、不快なモスキート音を低減する機能を搭載したパワコンを取り扱っている
メーカーが着実に増えてきています。
国内メーカーの中では、大手電機メーカーのオムロンが取り扱っている
パワコンの静音性能が高い評価を受けています。
静音性の高い製品を選び、設置場所にも気を遣うことで、騒音によるストレスを極力受けずに快適な生活を送ることができるでしょう。

まとめ

太陽光発電システム設置後の思わぬ悩みの種となる騒音問題ですが、
設置前も設置後も騒音低減のためにとれる対策はゼロではないということが分かりました。
環境や経済面だけではなく、心身の健康面にも配慮した自家発電ライフを送っていきたいものですよね。

当社としても少しでも設置ご検討者様の不安を拭えるよう、騒音やその他トラブルに対する最善の解決策を今後も模索してまいりたいと思います。

タイトルとURLをコピーしました