ベジタリアン生活が健康面に与えるメリット・デメリット

カルチャー&ライフ

動物愛護や環境保全といった観点から、近年ではベジタリアンになる人が国内外問わず増えています。
ベジタリアンと一口に言っても、肉以外の魚介類、卵、乳製品などは食する「ペスコ・ベジタリアン」から、植物性食品以外は一切口にしない「ヴィーガン」まで、その取り入れ方は人それぞれです。
また、前述した動物愛護や環境保全の他にも、宗教上の理由や生まれ育った国の文化などにより、ベジタリアン生活を送る人もいます。

このように、様々な事情により様々な方法で取り組まれているベジタリアン生活ですが、菜食中心の生活は人の健康に一体どのような影響を与えるのでしょうか。
健康面から見た「ベジタリアン生活におけるメリットとデメリット」ついて、順番にチェックしていきましょう。

メリット

まず第一に、ベジタリアンは「全く、あるいはほとんど野菜を食べない」という人に比べると、病気にかかるリスクは全般的に低いと言われています。
野菜中心の食生活にすることで食物繊維、ビタミン、ミネラルなどを十分に摂取することができるとともに、コレステロールや飽和脂肪酸の摂取を抑えられるからだと考えられています。
ベジタリアン生活で得られるより具体的なメリットには、次のようなものがあります。

内臓脂肪が減少する

卵や肉類には人の身体に必要なたんぱく質が含まれている一方で、カロリーやコレステロールも多く含んでいるため、日常的な過剰摂取が続くと肥満や、高血圧、高脂血症、糖尿病などといった生活習慣病を招くおそれがあります。
その点、野菜に含まれる食物繊維には体内におけるコレステロールの蓄積を防ぐ効果があるので、ベジタリアン生活を続ければ生活習慣病リスクを下げることが期待できるでしょう。

疲労を蓄積しにくくなる

肉類は消化に約12~24時間を要するのに対し、野菜や果物は約40分~2時間程度で消化されることが分かっています。
消化活動にはエネルギーが必要となるため、消化しやすい野菜を中心に食べれば疲労も蓄積されにくくなると考えられています。

心臓病の発症リスクが下がる

前述したように、食べたものを消化するにはエネルギーが必要となりますが、肉類は消化に時間がかかる分、心臓にかかる負荷も大きくなると言われています。
その分消化の早い野菜や果物は心臓へ与える負担も少ないため、これもベジタリアン生活におけるメリットの1つだと言えるでしょう。

がんの発症リスクが下がる

2015年にアメリカで行われた研究によると、非ベジタリアンに比べてベジタリアンの方が、大腸がんの発生リスクが22%も低いということが分かっています。
ちなみに、ベジタリアンの中でも完全菜食であるヴィーガンよりも魚介類を食べるペスコ・ベジタリアンの方が、より発症リスクが低いというデータが出されています。

便秘が改善または解消する

食物繊維の少ない肉類の過剰摂取は腸内の悪玉菌を増殖させる原因となり、この悪玉菌の増殖により腸の機能が低下することで便秘を引き起こします。
ベジタリアン生活で食物繊維が豊富な野菜を十分に摂取するようになれば、荒れた腸内環境を整え、便秘の解消につなげることができます。

動脈硬化や高血圧の予防

肉類の動物性脂質に含まれる飽和脂肪酸は人の体内で消化されにくく、これがコレステロールとして血管内などに蓄積されると、高血圧や動脈硬化を引き起こすおそれがあります。
その点、野菜類に含まれる不飽和脂肪酸は体内に蓄積しにくいため、ベジタリアン生活は高血圧や動脈硬化などの予防になると言われています。

デメリット

ベジタリアン生活における主なメリットについて紹介してきましたが、動物性食品の摂取を極端に減らすことによる弊害というのも少なからずあります。
ここからは、ベジタリアン生活を続けることによって起こるかもしれない不調、いわゆるデメリットについて見ていきましょう。

筋力や集中力が下がる

卵や肉類に含まれるタンパク質は人体に必要不可欠なエネルギーであり、炭水化物、脂質と並ぶ「三大栄養素」に含まれています。
タンパク質は筋肉、血、骨、臓器などを作り上げる主材料であるとともに、私たちが日々身体を動かすために必要な燃料でもあります。

タンパク質には、動物性と植物性の2種類があります。
動物性タンパク質は牛肉、鶏肉、豚肉、卵、魚などに含まれ、植物性タンパク質は大豆、アーモンド、とうもろこし、バナナ、アボカドなどに含まれています。

このように、植物性食品からでもタンパク質を摂取することはできますが、植物性タンパク質は動物性タンパク質に比べて、必須アミノ酸の「リジン」という成分が少ないことが分かっています。
アミノ酸には「非必須アミノ酸」と「必須アミノ酸」の2種類があり、前者は体内で生成されるアミノ酸、後者は体内で生成されないため、食品から摂る必要があるアミノ酸となっています。
この必須アミノ酸が十分に摂取できていないと、筋力、体力、集中力、思考力などありとあらゆるものが低下するだけではなく、肌や髪の質が低下する可能性があります。
そのため、ベジタリアン生活を送る場合は、タンパク質を多く含む植物性食品をきちんと調べ、日々の食事で意識的に摂取することが大切です。

ちなみに、タンパク質を含む植物性食品の中で特にリジンを多く含む食品には、大豆、黒豆、チーズ、油揚げなどがあります。

免疫力が下がる

体内の免疫力を高めるためには亜鉛が必要ですが、亜鉛は牛肉や羊肉などの動物性食品に多く含まれており、植物性食品だけでは不足しがちになるおそれがあります。
もしベジタリアン生活を続けるうちに亜鉛不足になってしまうと、「疲れやすい」「食べ物の味が分かりにくい(味覚障害)」といった不調を引き起こす可能性があるため、こちらも意識的に摂るように心がけましょう。
肉類以外で亜鉛が豊富に含まれている食材には、アーモンド、ヒマワリの種、ヘンプシード(麻の実)などがあります。

貧血を起こしやすくなる

肉類のレバーや魚介類などに多く含まれるビタミンB12の摂取量が不足すると、貧血になるおそれがあります。
それだけではなく、ビタミンB12は血液中の酸素を体内に運ぶ「ヘモグロビン」の生成を助けるため、これが不足してしまうと肩こりや思考力の低下などを引き起こすこともあります。
植物性食品からビタミンB12を摂る場合は、海苔やワカメなどの海草類がお勧めです。

骨粗しょう症の発症リスクが上がる

ビタミンB12と同じく肉類のレバーなどに含まれるビタミンDは、摂取量が不足すると骨密度の低下を引き起こし、骨粗しょう症の発症を招く可能性があります。
ビタミンDは植物性食品ではしめじ、しいたけなどのキノコ類に多く含まれているので、ベジタリアン生活を送る際はキノコ類を積極的に食べるように意識すると良いでしょう。

ベジタリアン生活にトライする際はくれぐれも「無理しないこと」が大事!

「地球環境のために、明日からベジタリアン生活を始めるぞ!」と意気込んだものの、いきなり今までとは大きく異なる食生活を始めたことによって体調を壊し、それによって結果的にベジタリアン生活を断念してしまった…という人は少なくありません。
また、ベジタリアンの中には「ヴィーガンになってからずっと元気!」という人もいれば、「肉を食べなくなってから元気が出ない…」という人もいるため、個人の体質によっても向き不向きがあると言えます。
そのためベジタリアン生活にトライしたいと思ったら、いきなり肉や魚を断つのではなく、「毎週〇曜日は野菜だけを食べる」「週末は肉を食べてもOK」といったように、自分に合ったペースで少しずつ取り入れていくことをお勧めします。

まとめ

今回は、ベジタリアン生活を送る上でのメリットとデメリットについて見ていきました。
「ベジタリアンになる」ということは環境保全に貢献をする上での1つの選択ですが、自分の身体に無理を強いてまで行うことはお勧めしません。
大切なのは、一人一人ができる範囲で無理のない活動を続けることです。
自分の身体にとっても地球環境にとっても、より良い食生活を送れたら良いですね。

(2021/12/18 更新)

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